Profile

杉江悟

医療法人七のか
大工町すぎえ腎泌尿器科・内科

院長

2003年、宮崎大学医学部医学科卒業。
宮崎大学病院泌尿器科、鹿児島市にいむら病院、宮崎市竹迫医院などで15年間、前立腺がんや膀胱がんなどの泌尿器がん、頻尿や尿失禁などの排尿障害、尿路結石症や膀胱炎などを中心とした泌尿器科診療および基礎研究を行ってきた。
2018年9月に大工町すぎえ腎泌尿器科・内科開院。2021年6月に医療法人七のかを設立し、理事長に就任。現在に至る。

現在の仕事についた
経緯

横浜市内に小児科クリニックを開院している親戚の影響が大きいです。
泌尿器科は医学生の臨床実習で志望しました。初診時の診断から手術を含めた治療まで完結できるのが魅力的でした。
独立開業に至った経緯としては、もともとこのビルのオーナーと知り合いだったのですが、「開業したい」という意志を覚えていただいていたようで、建設するタイミングで声をかけていただきました。
宮崎県は泌尿器科が少ない県で、特に駅から西側は人口に対してクリニックの数が少ないです。そのため、少しでも地域に貢献できればという思いがありました。
開業前は通勤通学で使う人が多いエリアというイメージでしたが、開業してみると古くから住んでいる方も多く、徒歩や自転車で来院される方も多いです。

仕事へのこだわり

一つ目は総合的な視点で治療を行うことです。
実は、主訴が泌尿器症状であっても、高血圧や糖尿病などの全身疾患と関係していることは少なくありません。例えば、高血圧だと尿量が増えることもあるのですが、その場合一緒に降圧薬を処方します。同じように、頻尿で来院した患者さんに糖尿病が見つかることもあります。
こうした患者さんを治療していくには、全身疾患をコントロールする必要があり、内科の知見が必要です。薬自体は一般的なものであり、知識と経験があれば処方できますので、内科の診療を行うことでより多くの患者さんの悩みに対応していきたいと思っています。多角的な視点で1つの疾患を診られるようにすることで、対応できる症状は増えていきます。

二つ目はゆっくり話すことです。
専門用語はできるだけかみ砕き、わかりやすい言葉でゆっくりとお話しするようにしています。また、たくさんの説明をしても一度に理解できることは3割くらいだと感じていますので、その日の診察で覚えておいてほしいポイントを絞って伝えるようにしています。
泌尿器科は「行きにくい」「恥ずかしい」と感じる方も少なくありませんが、当院に一度足を運んでいただけるとイメージが変わるのではないかと思います。初診では痛みのある検査はありませんし、産婦人科のような内診台を使った恥ずかしさを伴う検査もないため、安心してほしいです。少し勇気を出してお越しいただきたいと思います。特に、痛みのない血尿や尿潜血があった場合は早めに相談してほしいですね。

そう思えるようになった
きっかけ

1つの症状に対して1つの治療法ではなく、総合的に見て診断することが根本的な解決につながると思っています。また、泌尿器は腎臓との関わりも深いため、この点にも注目して知見を深めています。クリニック名で「腎」と「泌尿器科」を合わせているのは、その思いからです。
日進月歩で新しい治療法もたくさん出てきていますし、これまでは手術でしか治療が難しかった疾患でも、最近は手術をせずに済むケースも増えています。日々技術も知識もアップデートしていくことで、患者さんの幸せをサポートしていけたらと思います。
また先述の通り、その日の診察で覚えておいてほしいポイントを絞って伝えるようにしています。特に大切なのは病名です。家に帰って家族に説明するときに「病名は聞いていない」という声をよく耳にしていたので、病名はしっかり伝えています。
さらに、痛みや症状が和らいでくるであろう時期がわかると患者さんにも安心していただけると思いますので、これまでの経験をもとに目安をお伝えしています。そして治療に使う薬などは引き出しにすべてしまっておいて、実物を見て触ってもらいながら処方しています。

今後の目標

当院の設備でできることはすべて行えるようにしていきたいと思っています。手術や麻酔、入院設備はありませんが、新しい治療法や薬は日進月歩ですので、こうした分野では宮崎県内でも早くから取り入れていけるクリニックでありたいですね。もちろん、できるもの・できないものはありますが、トライはしていきたいです。
また、開業当初は泌尿器科の相談が多かったのですが、最近はクチコミや紹介を受けた内科の患者さんも増えています。こうした点でもかかりつけ医として、地域に貢献していきたいですね。
当院の周辺にはそれぞれの得意分野と設備が整った基幹病院も多く、これまでの経験から連携できるネットワークも構築していますので、それも活かしながら地域の皆さんの安心へと繋げていきたいです。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

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