Profile

今井佑輔

ステラ歯科クリニック千林大宮
院長

九州歯科大学歯学部卒業。卒業後、神戸大学医学部附属病院歯科口腔外科分野入局。翌年、神戸大学医学部医学研究科入学、医学博士号取得。その後、兵庫県の医療法人アップル歯科クリニック明石院の院長を務め、2020年11月に大阪市旭区にてステラ歯科クリニック千林大宮を開院。

現在の仕事についた経緯

父親が歯科医師で物心ついた時には、なんとなく歯科医師になるんだなという思いでした。何かがしたいというわけでもなく、歯学部に入学し学年を重ねて実習が始まったときに、1つ上の先輩に「これからの歯医者は勉強しないとやっていかれへんで」と言われて、それが心のどこかにずっと残って、色々な技術を勉強しながら歯科医療を発展させていきたいという思いが強くなりました。
まずは口腔外科を学びに神戸大学病院口腔外科に所属し、手術や全身麻酔、有病者歯科などを学びました。その後、兵庫県の医療法人アップル歯科クリニックにて5年間院長として務めました。そこでは、矯正治療や補綴治療、審美歯科、インプラント外科など様々なことを習得し、その後大阪の千林大宮という場所で開業いたしました。

仕事へのこだわり

歯科の中は専門分野が細分化されています。矯正科や歯内療法科(歯の根の治療)、保存修復科(虫歯治療)、歯周病科、義歯科(入れ歯)、口腔外科(口腔内の手術)、補綴科(被せ物)、インプラント科、高齢者歯科有病者歯科(全身疾患が多い方の治療)など他にも多数科が存在します。ここまでの細分化が本当に必要なのかというのは常日頃感じています。
そもそも歯科は医科の科目の1つであるわけで、専門性を持ち過ぎることはかえって良くないと考えています。口の中のバランスや全体の状況を理解しているかどうかによって、余計な治療の必要性もなくなります。
例えば矯正専門医がいるとします。矯正専門医の先生は、歯周病や口腔外科など他の勉強会で会うことはほぼないです。しかし歯周病患者の矯正治療については、無理やり力をかけて動かすと歯周病を悪化させてしまいます。そのため、歯周病患者の場合、徹底的な歯石除去やブラッシング指導をしないといけません。矯正をうまく終わらせても、歯の揺れが残る可能性があるため、固定をしたり歯をつなげたりしなくてはなりません。こういう知識は両方の分野を実際に経験していないとわからないわけです。
少なくとも全分野70点以上の知識技術は必要だと思います。1つが100点でも違う分野が0点だと結果は0点になってしまいます。そのため、全分野を網羅する意識で臨床技術を学んできました。卒業して5年間は口腔外科、インプラント、麻酔科、有病者歯科、訪問歯科を学び、その間小児歯科で5年ほどのアルバイト経験も積んできました。そこで小児矯正、小児歯科、総義歯について学びました。その後、まだ自分が足りない分野として、矯正、補綴治療を含めた全顎治療、根管治療を学び、開業してもなお歯周病、マウスピース矯正について学び続けています。

そう思えるようになった
きっかけ

きっかけは大学受験の時でした。医学部と歯学部はなぜ別れているのだろう?なぜ医学部の方が難しくて、歯学部の方が少し優しいのだろう?お医者さんは歯のことをあまり知らないし、歯医者さんは全身医学のことをあまり知らないけれどこんなんでいいのだろうか?
例えば、耳鼻咽喉科と歯科は深く関係しています。体の場所も口腔と鼻、喉とは隣接しています。しかし、実際に医学部附属病院で勤めると耳鼻科の先生は歯のことよくわからないし、逆も然りです。
そもそも分野や部位ごとに細かく分けて教育して、先生に専門を持たせ過ぎているのではないかなと感じました。各分野の知識技術を伸ばしつつ、隣接する医学に関しても知識技術を伸ばしていかないといけないと思います。
こういった経緯で口腔の中でさらに細分化された歯学部の中の専門科目は分けすぎであろうと感じるようになったわけです。

今後の目標

今後は地域における総合病院を目指していきます。総合病院というと大きい立派な病院で先生もたくさんいらっしゃるイメージかもしれませんが、私が思う総合病院は医院や病院の規模はあまり関係がありません。先生がどこまで網羅してどこまで全体的な診断(1口腔1単位)治療計画を立てられるか、できれば全体的な処置も1人の先生で完結できた方がいいと考えています。
わざわざ大きい歯科病院に通わなくとも、地域の中で総合病院の役割が果たせれば、患者さんの負担軽減にもつながるかなと考えます。
生まれ育った大阪の地域で総合病院的なクリニックを増やしていけたらいいなと思います。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

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