私は内科医だった父の背中を見て育ち、自然と医師を志すようになりました。医学部に入学し、卒業後は体全体を幅広く診ることができる内科を選びました。
その中でも私は頭を使う理論的な仕事よりも、実際に体や手を使って行う仕事に魅力を感じていました。内科の中で「消化器内科」と「循環器内科」で迷いましたが、研修中に消化器内科を担当した際、内視鏡の検査や治療に強く惹かれ、消化器内科を専門とする道を選びました。
その後は特に、胃・大腸・食道の早期がんに対する「ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)」を専門的に学び、多くの治療を経験してきました。技術も上達し、自信を持って治療にあたれるようになりましたが、一方で「もっと早い段階で見つかっていれば内視鏡で治せたのに」という患者さんにも多く出会いました。
胃がん・大腸がん・食道がんは、早期で発見できれば内視鏡で治せる病気です。そのため「少しでも早く発見できるように」との思いから、地域で気軽に内視鏡検査を受けてもらえるクリニックを開業することを決意しました。
平野直樹
医療法人社団平晴会
晴海3丁目クリニック
理事長
東邦大学医学部卒業。卒業後、東邦大学医療センター大森病院第一内科にて研修を行い、国立国際医療研究センター消化器内科に2年勤務。愛知県がんセンター研究所腫瘍病理学部に2年、虎の門病院消化器内科に2年、東邦大学医療センター大森病院消化器内科に5年、東京労災病院消化器内科に3年、昭和大学江東豊洲病院消化器センターに1年勤務。
2018年2月に晴海3丁目クリニックを開院。2021年9月、医療法人社団平晴会を設立。2023年7月に2院目となる武蔵小杉胃と大腸の内視鏡・消化器内科クリニック川崎中原院を開院。2024年4月に3院目となる東京晴海胃と大腸の消化器内視鏡・内科クリニック中央区院を開院し、現在に至る。
現在の仕事についた経緯
仕事へのこだわり
1.総合的に診る姿勢
研修で幅広い内科領域を学んだ経験から、消化器のみならず循環器・呼吸器・腎臓・内分泌なども視野に入れ、患者さんを総合的に診療することを大切にしています。
2.高い専門性と技術の追求
▶内視鏡検査・治療に強い関心を持ち、第一線の先生方から直接指導を受け、技術の研鑽に努めています。
▶特にESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を中心に800例以上の治療経験を積み、安全かつ確実な手技を心がけています。
▶消化管出血に対する止血術や大腸ステント挿入術、小腸内視鏡など、多様な内視鏡技術を駆使して患者さんに最適な治療を提供しています。
▶内視鏡検査、内視鏡治療(ESD)に対しては1例1例ごとに手技の内容、手順、施行時間等をメモにまとめて残しています。特にESDでは自分で行った症例を録画し、良かった点、悪かった点を振り返り、また上級者の行った手技をビデオ、内視鏡ライブ、ネットにて視聴して参考にしています。
3.研究心とエビデンスに基づく診療
胃癌の病理・発がんメカニズムに関する研究経験を活かし、科学的根拠に基づいた診断・治療を重視しています。
4.患者さんへの誠実な姿勢
内視鏡の名医から学んだ「技術」だけでなく「診療に向き合う心構え」を大切にし、常に患者さん第一で取り組んでいます。
5.地域密着医療への思い
長年暮らしてきた豊洲・晴海エリアの発展を見守りながら、地域住民に信頼される「かかりつけ内科医」として、総合的内科診療と専門性の高い内視鏡診療の両立を目指しています。
今後の目標
晴海フラッグの発展や、勝どき・月島のタワーマンション建設ラッシュなど、晴海にある2院のクリニックの周辺は今後もさらなる人口の増加が見込まれるエリアです。そのため、内視鏡検査を中心としつつ内科診療のほうも充実させていきたいと考えています。
武蔵小杉院の周辺もタワーマンションが多く、駅からのアクセスも良く、広いエリアから患者さんが集まってきているので、内視鏡室を3室に増やして検査数増に対応していきたいです。
また、病気の早期発見、予防という観点から、可能であれば健診専門のクリニックを開設できればと思っております。
※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。



