Profile

馬庭直樹

まにわクリニック
院長

2007年、和歌山県立医科大学医学部医学科卒業。卒業後和歌山県立医科大学附属病院にて初期研修2年ののち、循環器内科入局。2010年新宮市立医療センター、2012年りんくう総合医療センター、2014年国立循環器病研究センター、2022年茨木みどりヶ丘病院循環器内科部長を経て、2023年6月にまにわクリニックを開設。現在に至る。

現在の仕事についた経緯

これまで私は、大学病院、国立循環器病研究センター、市の中核病院などで循環器内科として勤務を行い、一般内科から、心臓移植、肺高血圧などの高度に専門化された領域までを幅広く経験して参りました。
当時は、ガイドラインに沿った最新の治療を患者様に提供することが正義であると考えていました。中には良くならない、副作用で治療が続けられない方もおられ、不幸な転機に至った患者様も経験しました。
「人は千差万別であり、必要な治療やケアもそれぞれで全く異なる」「人生に対する考え方は人それぞれであるし、求める治療の内容もそれぞれである」という視点が欠落していたことに猛省し、患者様のみならず、ご家族やご友人、周りの方々も満足のいく生き生きと豊かな生活が送れる医療を提供すべくクリニックをオープンすることにしました。

仕事へのこだわり

とくかく多くの患者様を救いたい、元気に生活してほしい。このような思いを胸に医者人生をスタートしました。
患者様に信頼される医師になるためには、最新の知識と豊富な経験が必要であると考え、数多くの論文を読み、症例を多く経験できるように夜遅くまで病院に残って医業に取り組んでまいりました。
循環器疾患に関しては、大学病院や国立循環器病研究センターで稀な疾患や最重症な患者対応なども経験させていただきました。
多くの知識、経験を有することで、新しい患者様に出会っても適切に判断できるとの思いから現在まで取り組んでいます。
経験を積むにつれ、体に生じる様々な疾患は色々なところで繋がっており、患者様がよりよい生活を送るためには、体のさまざまな状態を理解しなければならないことに気づきました。故に現在は病気が起こる根本の栄養バランス、環境毒素の影響などにも目を向けて医療に取り組んでいます。
全国的にはまだまだ栄養医学などに注目する医者は少ないですが、すべての病気の始まりはここにあると信じており、自分の信じる医学を広め、より多くの方が健康で豊かな生活が送れるように活動を行っていきたいと考えています。

そう思えるように
なったきっかけ

私が医者になりたいと思ったきっかけは、母をガンで亡くしたことです。
当時は全く知識もなく、予後数ヶ月の状態になってから父から告知を受けました。何もできぬまま母は他界してしまい、このような思いをできるだけ減らしたいと考えるようになりました。
その後無事に医者になり、その思いは変わっていません。
また、循環器を専門としながら、栄養医学に興味をもつきっかけになったのは妻の不妊治療です。
なかなか子宝に恵まれず、調べていくうちに出会ったのが分子栄養医学と呼ばれる分野です。生活様式、環境要因などをきっかけに体に必要な栄養バランス・ホルモンバランスなどが崩れ、さまざまな不調をきたします。それを「個々に応じて」、「必要な栄養素を十分量補う」、「体調不良の根本原因を見つけそれを改善していく」という学問で、健康診断では全く正常であった妻も、この学問が推奨する検査では異常だらけでした。
食生活、ストレス、環境要因など、今まであまり重きを置いていなかった要因が不妊の原因であると知った時、愕然としました。そしてこれは不妊だけではなく、さまざまな体調の不良・病気の根本原因であることを知りました。

今後の目標

真の個別化医療を行う上で重要なのは、個々の栄養状態、障害されている部位の特定、暴露されている毒素の特定、個々に応じて必要な栄養素を十分に補うことです。
ただし、それを理解している医療従事者は多くありません。また、患者様も十分に知らされていない情報です。
今後、このような考え方をより多くの人に提供し、日本全体、世界中の人が豊かでいきいきとした生活を送れるようにするのが目標です。

※ 本サイトに掲載している情報は取材時点のものです。

Archive